音楽の授業小ネタ8選 小学校高学年向け編

🎺音楽教育

こんにちは!元音楽の先生、みきちです!

こんな悩みがある先生方、いらっしゃるのではないでしょうか。

【高学年の授業、どう盛り上げよう?】
【微妙に時間が余った時、何しよう?】
【やる気を高める常時活動が知りたい!】

今回は、そんな時におすすめの小ネタ集小学校高学年向け編をご紹介します。

そのまま使えるスライドやワークシート(無料)もあります



💡この記事で分かること

  • 常時活動や時間が少し余った時に!すぐできる小ネタとそのやり方
  • 参考スライド、YouTube


吐く 吸う 吐く

時間
 2~5分

🎹道具
 メトロノームがあると◎

📖共通事項
 拍 など

おすすめ使用例
 歌唱活動の前、導入、常時活動

歌いやすくするための準備運動です。

指導案的に言うと、「A表現ウ(イ)呼吸及び発音の仕方に気を付けて、自然で無理のない(響きのある)歌い方で歌う技能」の素地を養う活動です。

思春期・変声期真っただ中の子どもたち…

先生
先生

…思ったように声を出してくれない~!!

色々試しましたが声を出しやすい環境・雰囲気づくりが大切なのだなと痛感したので、

う~ん思うように声が出せていないなぁ
と思った時や常時活動にもおすすめ!

吐く 吸う 吐く 指導方法

※⓪、①は説明なので初回だけでOK!2回目以降は②、③のみです♪

⓪呼吸の重要性を理解させる。
 歌が上手な人は、息をたくさん吸って少しずつ吐いている。
 歌が苦手な人は、息を少ししか吸わず喉に力を入れて歌おうとしている。

 →『歌うこと』は息をたくさん吸って少しずつ吐くこと!
  みんなも正しい呼吸が分かればもっと上手に歌える!

といった点を児童に伝えましょう。

①たくさん息を吸うには、吐ききることが大事!を理解させる。

プールで水の中に潜っていて息が足りなくなったら、全力で顔をあげて息を吸うよね、歌も同じ。など、共感を持たせながら指導していきます。

②板書。メトロノームに合わせて吐いたり吸ったりする。

上の場合、まず4拍分全力で息を吐きます。

4拍間吸って吸って吸って…

8拍かけてながーく吐き続けます。

③やってみる。吐くときは「スーッ」と言いながら。

口を軽く開けて、歯の隙間から息を出すような感じです♪

💡Point(めっちゃ大事)

  • 吸う時も吐くときも→指定の吐く吸うの間吸い続ける!吐き続ける!
  • 吸う時→胸郭(あばら骨のあたり前も後ろも横も360度)を全力で広げる
  • 吐くとき→一気に吐かない。少しずつ同じ量で吐き、すべての息を吐ききれるように。

呼吸は歌う時にとっても大切です(しつこい)。
思春期や変声期を迎えている高学年にこそ、ぜひ取り入れてほしい活動です。

リズムで話そう

時間
 5分~

🎹道具
なし(メイン題材にする場合はワークシート等)

📖共通事項
リズム、拍 反復、呼びかけとこたえ、変化 など

おすすめ使用例
音楽づくりの前後、導入


いつでもできる活動でありながら、使い方次第でメインの題材にもできます!
低学年向けでも紹介しましたが、高学年でも十分使える内容です。

そしてこの活動は何をしているかと言いますと、言葉を使って音価を感覚的に理解させる活動です!

例えばこのリズム。

1音目は2分音符なので、音が長く伸びるため『伸ばし棒(ー)』が必要になります。
間に休符があるわけではないから「テーブル」は◎だけど「カップル」は△

以上の前提で解説していきます!

リズムで話そう 指導方法

レベル別にご紹介します!
(レベル1は低学年向けですが、あくまでやり方の紹介ということでお許しください…🙇‍♀️)


レベル1
①教師がお題となるリズムを提示、確認する。
T:『たん たん たん うん』のリズムをお題として提示する。リズムを模倣させる。

先生
先生

今日は今叩いたリズムに合う言葉を探してみよう!

②リズムに合う言葉を考えさせる。

先生
先生

このリズムでは、何回手をたたいたかな?

児童
児童

3かい!

先生
先生

そうだね!じゃあ、3回叩くから3文字の言葉を探してみよう!


③共有、振り返りをする。
8ビート(またはメトロノーム)を流し、1人ずつ順番にリズムを叩きながら発表する。数人のグループで行っても良い。

先生
先生

色んな言葉が出たね。歌を歌う時の歌詞にも、リズムがついていますね。リズムと言葉はとても大事なつながりがあるね。

リズムで話そう 発展例

レベル2
シンコペーション(伸ばし棒など長音がつく言葉)、休符が入る言葉(小さい「っ」のような促音がつく言葉)を扱う

レベル3
いくつかのリズムを並べて(長いリズムを使用して)文を作る

レベル4
グループ活動。様々なリズムを用意して1人一文考える。グループで1つの文章を作る。

…などなど。

「音楽づくり」としてメイン題材にすることもできます!詳しくは下の記事でまとめています。略案例とワークシート例もあります。👀

カノンゲーム

時間
10分~

🎹道具
なし (メイン題材にする場合はワークシート等)

📖共通事項
リズム、拍、反復、呼びかけとこたえ、変化 など

✨おすすめ使用例
音楽づくりの前後(パッフェルベルのカノンを鑑賞教室などで取り扱っていればおすすめ…!)

リズムを身体で表現するリトミック風ゲームです!

カノンとは、『かえるの歌』の追いかけっこのような仕組みのことを言います。(もう少し詳しく言うと、同じ旋律を形は崩さずに始まるタイミングをずらして演奏すること。追いかける旋律は、出発点の音が元の音と変わっても良いという点で輪唱とはちょっと違う。)

カノンゲーム 指導方法

⓪クラスを2チームに分ける。
 例:窓側3列、廊下側3列 など

①教師→Aチーム→Bチームの順で追いかけっこすることを理解させる。

先生
先生

やり方の説明をする時、かえるの歌の輪唱をしてみましょう!
これを歌ではなくてリズムでやってみるよ、と伝えます。

②慣れるまではリズムカードを使いましょう。簡単なリズムを2,3個並べ、リズム打ちの練習をします。

③リズムに慣れたら、手拍子で追いかけっこ!(カノン)

カノンゲーム 発展例

①手拍子ともも打ちで!
 リズムは固定して、どう音を出すか、を変えて提示してみましょう!
 →Aチームはひざ打ち、Bチームは机(椅子)をたたく、などチームによって変えるのもあり◎

②もっと長くつなげて!
 長くなればなるほど、色んなリズムが重なって聞こえるのがこのゲームの面白い所。
 →常時活動にして少しずつ伸ばしてみるのもあり◎

③もっとグループを増やして!
 これも簡単に面白くできます!4~6グループくらいがおすすめ。

④先生役を児童がする!
 慣れてきたら児童にリズムを決めさせたり、教師が最初にするのではなく児童だけでやらせたり。

拍はある?ない?○×クイズ!(5,6年生向け スライドあり!)

時間
2分~15分

🎹道具
スライドやプリントがあると良い

📖共通事項
旋律、拍 など

✨おすすめ使用例
ソーラン節とかりぼし切り歌など、拍のある曲とない曲があることの指導後 

クイズ形式で楽しく!
鑑賞の能力(拍を聴き取る力)を伸ばしながら様々な民謡に親しんでもらおうというネタです!

グーグルスライドを用意させていただきました!ご利用ください!


▶▷▶【そのまま使える!「拍はある?ない?○×クイズ!」グーグルスライドはこちら
パワーポイントに変換できます!(ファイル→ダウンロード→Microsoft PowerPoint)

※R2年度の教育芸術社のCDをお持ちの方はそちらに音源があります。

拍はある?ない?○×クイズ! 発展例

【その1】調べ学習にする

他にも民謡は教育芸術社のサイトにたくさん載っています。

直感で曲を選ばせてもいいですし、クラス全員で違う民謡について調べて発表させ、実際に聴いてみて拍の有無を考えてもいいですね!

【その2】クラシックなど、日本の民謡以外の曲で考える

今まで学習してきた曲や普段聞く曲について、拍の有無を考えてみるのもいいかも!

…と思って考えたのですが、グレゴリオ聖歌や現代音楽はちょっと難しいし、モンゴルの「オルティンドー」くらいしか思い浮かばず…(笑)

調べたところ、他にもトルコの「ウズン・ハヴァ」、ハンガリーの「パルランド」などがあるようです。

リコーダーで話そう

時間
5分~10分

🎹道具
リコーダー(など音階のある楽器)

📖共通事項
リズム、旋律 など

✨おすすめ使用例
リコーダーのスキルアップ、新しい運指や音名、奏法を教えた時

新しい運指やスタッカート、レガートの違いなど、高学年でも新出事項はたくさん!
でも、毎回同じ指導方法だと教師も児童も飽きてしまいがち…。

それを克服できるのがこの小ネタ。低学年向けの記事でも紹介しましたが、高学年にもおすすめです!

リコーダーで話そう 指導方法

リコーダーでソとラを使った例

①話したい言葉を募集する。
T「」S:「うどん!」T:「いいね!、『うどん』は『う↗ど→ん』って話すよね。『う↗ど↘ん』『う↘ど↗ん』だったら、変だよね。」

先生
先生

今日はソとラを使ってお話するよ。誰か3文字の言葉、何でもいいから教えて~!

児童
児童

うどん!

先生
先生

いいね!『うどん』は『う↗ど→ん』って話すよね。『う↗ど↘ん』『う↘ど↗ん』だったら、変だよね。

②板書しながら音を当てはめる。

先生
先生

じゃあ、「う・ど・ん」の中で
低い音になるのはどれ?

児童
児童

う!

先生
先生

そうだね、『う』が低くて『ど』と『ん』は高い音になるね。
今日は『ソ』と『ラ』を使うって言ったね。この2つで低い音がソ、高い音はラ。
じゃあ、「うどん」はソとラを使うと…

児童
児童

ソ、ラ、ラ になる!

先生
先生

その通り!じゃあ、みんなで『うどん』ってリコーダーで話してみよう!

リコーダーで話そう 発展例

高学年で使うなら、奏法(スタッカート・レガート)についても区別させたいところ!

①前述の『リズムで話そう』でスタッカートやレガートを意識できるようなリズムを準備する。
②リズムに言葉を当てはめる。
③『リコーダーで話そう』で音をつけて演奏する。

の流れがおすすめです!

自然と指の訓練になるので、新しい運指を学ぶ度に色々な言葉を入れて試してみてください♪

手作りBINGO (歌ではない。プリント付き!)

時間
10分~

🎹道具
BINGOカード、クイズシート(後述)

📖共通事項
使い放題!

✨おすすめ使用例
共通事項や音楽用語を定着させたい時、学期末など成績を出し終わった時、歌唱や楽器のテスト中の課題など

みんな大好きBINGOゲーム!

こちらもそのまま使えるBINGOカード例を作りました!👏👏

まずは簡単に説明を…

手作りBINGO 指導方法

⓪BINGOカード、クイズシートを用意する。

クイズシートの例を学年別にしてみました!下記リンクからどうぞ!

▶▷▶【そのまま使える!「手作りBINGO 4年生向け」グーグルドキュメントはこちら

▶▷▶【そのまま使える!「手作りBINGO 5年生向け」グーグルドキュメントはこちら

▶▷▶【そのまま使える!「手作りBINGO 6年生向け」グーグルドキュメントはこちら

 ※Wordに変換できます!(ファイル→ダウンロード→Microsoft Word)

①クイズシートのクイズに全て答える。

②解けたクイズの番号をBINGOシートに記入する。
BINGOシートは下のリンクからどうぞ♪

▶▷▶【そのまま使える!「手作りBINGO BINGOカード」グーグルドキュメントはこちら

③開けたいマスの番号を児童が選択する。その番号の問題に正解できたらマスを開けられる。
書いていた番号が出ても、不正解の場合は開けられません。

みんなが解けそうな問題を選ぶも良し、全員は解けないような難しい問題を選んで他の人をBINGOさせないのも良し。

意外と戦略性のあるゲームです🤔

なんの楽器でしょう(スライドあり)

時間
5分~10分

🎹道具
音源(CD等) 、スライド(あれば)

📖共通事項
音色 など

✨おすすめ使用例
金管楽器、木管楽器、弦楽器などの学習後、導入

題名そのまんまな活動なのですが…

①音を聴く

②なんの楽器か考える

③答える

以上です!!

そんなことは誰だって思いつくのさ…

はい、その通りです。申し訳ありません。

でも!これもスライドにしました!!

▶▷▶【そのまま使える!「なんの楽器でしょう!~木管楽器編~」グーグルドキュメントはこちら

※音源はCD等で流してください🙇‍♀️🙇‍♀️

番外編 YouTube「あっこ先生のリズム教室」

時間
5~10分

🎹道具
小物打楽器(なくてもできる活動もたくさんあります!)

📖共通事項
リズム、拍 など

✨おすすめ使用例
楽器を使った活動の前後、盛り上げたい時、導入

私は他のクラスより進みすぎてしまった時の時間調節や、導入に使いました!

リズム譜があったり、リズムが言葉で表現されていたりするところも推しポイントです。

あっこ先生のリズム教室

低学年編でも紹介しましたが…
1/2成人式、卒業式など、何かと合奏の機会が増える高学年。

日頃から打楽器の演奏法に慣れておくと、合奏指導がしやすくなります。
そういった意味でもおすすめです!

まとめ

今回は、高学年の音楽で使える小ネタをご紹介しました!

後日、指導案や追加のスライドも用意したいと思っています!
児童の実態に合わせて上手く活用していただけたらと思います。

音楽分からん!アイディアがない!相談できる人がいない!時間もない!

ほんの少しでも、そんな先生方のお力になれますように。

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