こんにちは!元音楽の先生、みきちです☺
今回は、令和6年度の1年生の教科書に新しく掲載された『どみそらんど』について、解説します!
💡この記事で分かること💡
・『どみそらんど』の簡単な解説
・鑑賞の授業設計の例
・楽しく安全に!身体を使った鑑賞の授業、具体的な指導例
☑音楽の授業初心者さん🔰
☑教室を動き回る授業は心配…という方
☑鑑賞の指導例が知りたい方
におすすめです✨
題材の意図
本題材では、音楽を通して友達をつくったり、仲良くなったり、音楽や学校生活に慣れ親しんだりすることを目標としています。
そのため、1年生の音楽の授業全体の導入のような位置づけ、と考えます。
私の個人的な解釈としては…
①音楽の授業は、安心して表現できる場であることを体感してもらう
②楽しい雰囲気づくり
の、2点ができればOKだと考えます!
それだけ?!
と言われそうですが、オリエンテーション的位置づけとして扱う前提なので…
音楽の授業が始まるよ、楽しいよ!くらいの温度感でいいと思っています。みんなの緊張をほどき、楽しい雰囲気をつくれたら100点!💮
題材研究
そうは言っても、緊張をほどいて楽しい雰囲気をつくる自信がない…!
と思う方こそ!大事な大事な教材研究です!
(…とはいえ、視聴できる範囲でしか聴けていないため、ざっくりした分析になります。ご了承ください🙇♀️🙇♀️)
こんな動きが合いそう!というのも考えてみたので、参考程度にご覧ください。
あっちこっちウォーク
曲名の通り、シロフォン(木琴)とピアノの旋律(メロディー)が、行ったり来たりするような動きをします。軽やかな音色が特徴的ですね。
🕺🏻こんな動きが合いそう!🕺🏻
・左右に揺れる。
・拍子に合わせて元気よく腕を振る。歩く。
・ピアノの上がり下がりの動きに合わせて、つま先立ちでちょんちょん歩く。
ずむずむずん
「タッタ タッタ」のリズムとテンプルブロック(ウッドブロックに似た楽器)が特徴的。
途中からの広がりを感じる変化も聴きどころですね。
🕺🏻こんな動きが合いそう!🕺🏻
・「タッタ タッタ」のリズムに合わせてスキップする
・腰をかがめたりしゃがんだりして、こっそり歩く
・音が小さい時はしゃがんで歩く、大きくなったら立って歩く、など歩き方を変える。
さん・ぱれーど
途中からのサンバのリズムとマンドリンの音色が特徴的。爽やかで陽気な曲ですね。
🕺🏻こんな動きが合いそう!🕺🏻
・左右に揺れる。サイドステップをふむ。
・リズムに乗って頷く。
・腕を振る。腕を伸ばしたり、縮めたりする。
指導例(1時間扱い)
解説の前に…この教材を扱うおすすめのタイミング
教科書では『どみそらんど』を1番最初に取り扱うことになっていますが、クラスの特徴によっておすすめのタイミングが異なります!
理由は、「人目を気にせず身体を動かす」って、難しいから!
自己表現が得意・元気な子が多いクラス
→この曲が最初でもOK!
自信がない子・大人しい子が多いクラス
→この次の教材「うたって なかよく なろう」を先に行うのがおすすめ!知っている曲なら自信を持って歌える、参加できる、という子も多いはず!
①導入 安心して表現できる環境づくり
身体を動かすことを躊躇せずできるように、導入も身体を使ったリズム遊びにするのがおすすめ!
『まねっこリズム』を応用した、模倣ゲームをご紹介。
まねっこリズムについてはこちらの記事で紹介しています。
詳しくは、こちらの画像をクリック!
「1・2・3・4」のリズムに乗ってポーズを決める遊びです。
手順① まねっこリズムの要領で、教師が叩いたリズムをまねさせる。
先生のリズムをまねしてね!手拍子用意!
たん・たん・たん はい!
手順② 3拍目でポーズする。
今度は、2回手をたたいた後、先生がポーズをとるよ。良ーく見て、まねしてね。手拍子用意!
たん・たん・ポーズ! はい!
仕組みが理解できたら、連続で色々なポーズをとらせてみましょう。
例えば、
1・2・ピース!✌ とか
1・2・片足立ち! とか
1・2・ジャンプ! とか
場が和めばなんでもOK!笑
②曲を聴く
今日やることと、めあてを伝えます。
今日は、音楽を聴く授業です。3つの音楽を、よーく気を付けて、楽しく聴く、ができたら、100点!
音楽を聴くときの注意点を指導していなければ、下記のようなことを伝えましょう。
音楽を聴くときの大事なお約束をお話しします。
①静かに聴きます。おしゃべりしません。
②よーく聴きます。集中しましょう。
③体を動かしてもいいです。ただし、立ち上がったり歩いたりするのは×です。
じゃあ聴いてみよう!まずは『あっちこっちウォーク』!
→ここで、いい動きをしている子がいたら、みんなでその子の真似をしましょう!
教員が真似すれば、自然と他の児童も真似してくれます。
❔もし、中々動いてくれなかったら…❔
(おまけスライドはこちら)
悪いことではありません!そんな時は、曲の印象を聴いてみましょう!
今の曲について質問します!どっちだったか教えてね!
この質問には正解はありません。だから、他の人と違ってもいいんだよ。
などの前置きをして、2択でこたえられる簡単な質問をします。
さっきの曲は、あかるい感じ?暗い感じ?とか、朝っぽい感じ?夜っぽい感じ?とか。
クラスのみんなと「こっちだと思う!」「どっちでもないよ!」「たしかに!」などと、感じ取ったことの共有ができるだけでも、交流が生まれそうですね。
画像があるとより分かりやすいですね!
ということで、そのまま使えるGoogleスライドをご用意しました!こちらの画像から飛べます。
もちろん無料、パワーポイントに変換可能です!🙆🏻♀️(ファイル→ダウンロード→Microsoft PowerPoint)
③もう一度、曲を聴く
最後に、3曲続けて聴きます。
今度は立って自由に体を動かしてみよう!
でも、歩き回るのは×。自分の椅子の前から離れないでね。
教師も児童の真似をしたり、曲調が変わった時にハッとしてみたり、役者になりましょう。(笑)
もし動いてもらえそうになかったら、座ったままでも構いません。
④まとめ
数人に感想を聞きましょう。
最後に教師がまとめます。例えばこんな感じ。
みんな音楽をよーく聴くことができたね。みんなの体の動かし方も色々あって面白かったし、どれも音楽に合っていて素敵だったね。
おわりに
今回は『どみそらんど』の取り扱い方について解説しました!
児童にとって、初めての鑑賞の授業。とにかく楽しんでもらうこと、安心して表現できる場にすることが大切ですね。
少しでも、日々頑張る先生方の力になれたら幸いです。