音楽の授業小ネタ9選 小学校低学年向け編

🎺音楽教育


こんにちは!元音楽の先生、みきちです!

こんな悩みを抱える先生方、いらっしゃるのではないでしょうか。

【微妙に時間が余る!】
【教科書の内容を進めてしまってすることがない!】
【学習スタイルがマンネリ化してきた…楽しい活動が知りたい!】

今回は、そんな時におすすめの小ネタ集小学校低学年向け編をご紹介します。

そのまま使えるスライド(無料)もありますよ!



💡この記事で分かること

  • 音楽の授業で時間が余った!→すぐできる小ネタとそのやり方
  • 参考スライド、YouTube


まねっこリズム

時間
 3分~

🎹道具
 なし 場合によって小物打楽器

📖共通事項
 リズム、拍 など

おすすめ使用例
 器楽活動の前、導入、リズムや音価(四分音符、四分休符など)の学習の前後

リズム模倣遊びです。

なぁんだどうせリズムをマネするだけでしょ、と思った方、分かります。気持ちは分かりますが、シンプルなだけに活用の幅が広いんです…!

①T:「まねっこリズム」と言いながら、語感に合わせて手拍子(タタッタタタタ のリズム)をする。

先生
先生

まねっこリズム♪

②S:教師のまねをして「まねっこリズム」と言いながら手拍子する。

児童
児童

まねっこリズム♪

③リズムを手拍子で提示して、模倣させる。


④良きところで「おーしーまい!」と言いながら、語感に合わせて手拍子(タンタンタンうん)をする。

先生
先生

おーしーまい♪

⑤S:教師のまねをして「おーしーまい!」と言いながら手拍子する。

児童
児童

おーしーまい♪

事前にリズムパターンを考えておいたり、教科書で扱ったリズムパターンをランダムに出してみたりするのも良いですね。

発展させるには…

『まねっこリズム』の活用例をご紹介。

新しいリズムパターンに慣れさせたい!→新しいリズムパターンが出てくる度に行う。

打楽器の正しい演奏法を習得させたい!→カスタネットやタンブリン(タンバリン)などを使う。

鍵盤ハーモニカやリコーダーの基礎を身に付けたい!→鍵盤ハーモニカやリコーダーで実践

手軽に活動自体のレベルを上げたい!→机を叩いたり足踏みやジャンプも入れて、ボディパーカッションに

などなど、どんな力をつけさせたいかを見据えて無限に活用できる小ネタです。
詳しい活用方法はこちらからどうぞ!

リズムで話そう

時間
 5分~

🎹道具
なし(メイン題材にする場合はワークシート等)

📖共通事項
リズム、拍 反復、呼びかけとこたえ、変化 など

おすすめ使用例
音楽づくりの前後、導入


いつでもできる活動でありながら、使い方次第でメインの題材にもできます!
レベル別にご紹介します。


レベル1
①教師がお題となるリズムを提示、確認する。
T:『たん たん たん うん』のリズムをお題として提示する。リズムを模倣させる。

先生
先生

今日は今叩いたリズムに合う言葉を探してみよう!

②リズムに合う言葉を考えさせる。

先生
先生

このリズムでは、何回手をたたいたかな?

児童
児童

3かい!

先生
先生

そうだね!じゃあ、3回叩くから3文字の言葉を探してみよう!


③共有、振り返りをする。
8ビート(またはメトロノーム)を流し、1人ずつ順番にリズムを叩きながら発表する。数人のグループで行っても良い。

先生
先生

色んな言葉が出たね。歌を歌う時の歌詞にも、リズムがついていますね。リズムと言葉はとても大事なつながりがあるね。

発展させるには…

レベル2
シンコペーション(伸ばし棒など長音がつく言葉)、休符が入る言葉(小さい「っ」のような促音がつく言葉)を扱う

レベル3
いくつかのリズムを並べて(長いリズムを使用して)文を作る

レベル4
グループ活動。様々なリズムを用意して1人一文考える。グループで1つの文章を作る。

…などなど。

低学年ではリズムを簡単にして、「あ」から始まる言葉、食べ物、などのお題をつけると取り組みやすいです。

「音楽づくり」としてメイン題材にすることもできます!
指導案(略案)も見たい!という方はこちらから!

リコーダーで話そう

時間
5分~10分

🎹道具
リコーダー、鍵盤ハーモニカ などの鍵盤楽器

📖共通事項
リズム、旋律 など

✨おすすめ使用例
リコーダーや鍵盤ハーモニカのスキルアップ、新しい運指や音名を教えた時


3年生のリコーダーでとっても気軽にできる小ネタです!もちろん鍵盤ハーモニカでもできます!

リコーダーでソとラを使った例

①話したい言葉を募集する。
T「」S:「うどん!」T:「いいね!、『うどん』は『う↗ど→ん』って話すよね。『う↗ど↘ん』『う↘ど↗ん』だったら、変だよね。」

先生
先生

今日はソとラを使ってお話するよ。誰か3文字の言葉、何でもいいから教えて~!

児童
児童

うどん!

先生
先生

いいね!『うどん』は『う↗ど→ん』って話すよね。『う↗ど↘ん』『う↘ど↗ん』だったら、変だよね。

②板書しながら音を当てはめる。

先生
先生

じゃあ、「う・ど・ん」の中で
低い音になるのはどれ?

児童
児童

う!

先生
先生

そうだね、『う』が低くて『ど』と『ん』は高い音になるね。
今日は『ソ』と『ラ』を使うって言ったね。この2つで低い音がソ、高い音はラ。
じゃあ、「うどん」はソとラを使うと…

児童
児童

ソ、ラ、ラ になる!

先生
先生

その通り!じゃあ、みんなで『うどん』ってリコーダーで話してみよう!

これだけです(笑)

これもやってみたい!長い言葉がいい!など、児童からリクエストが飛び交いました。

自然と指の訓練にもなるので、新しい運指を学ぶ度に色々な音で試してみてください。


なりきり選手権

時間
5分~15分

🎹道具
スライドやイラストがあると良い

📖共通事項
リズム、旋律 など

✨おすすめ使用例
歌唱活動の前後 歌唱の表現力を高めたい時

スライド…?そんなの考えたり作ったりする時間ないよ~!

という方、グーグルスライドも用意させていただきました!ご利用ください!


▶▷▶【そのまま使える!「なりきり選手権」グーグルスライドはこちら
パワーポイントに変換できます!(ファイル→ダウンロード→Microsoft PowerPoint)

①イラストを提示。誰かになり切って教師が歌う。(歌う曲は何でもOK。)

先生
先生

先生は今からこの中の誰かになりきって歌います。音の高さ強さに注目して、よーく聴いてね。(低い声で優しく歌う。)さあ、だーれだ!

上記の自作スライドから引用

②誰だと思ったか質問する。理由を答えさせる。

先生
先生

近所のおじいちゃんだと思った人~! たくさんいるね。

○○さんはどうしてそう思ったの?

💡共通事項や学習中の用語などと関連させて、表現力向上につながる意見を引き出しましょう!
ex.「声が低いから」「声が小さいから」「元気というよりは優しい感じの声だったから」

③まとめ

先生
先生

低くて優しい感じだと、おじいちゃんみたいな歌声が表現できるって分かったね。

発展させるには…

【その1】
2つのグループに分ける。
A:教師にどのように歌わせるか考えるグループ
B:答えるグループに分ける。
Aは先にお題を見て、強さ、速さ、音の高さなどを指定する。教師は指定されたとおりに歌う。Bはそれを聴いてお題を当てる。 

【その2】
その1の更に発展。Aは歌い方の指定に加え、自分たちで歌ってみる。

幸せなら手をたたこう

時間
5分~30分

🎹道具
なし

📖共通事項
旋律、変化 など

✨おすすめ使用例
歌唱活動の前後


替え歌です!


1番は幸せなら「手をたたこう♪」、2番は「足ならそう♪」、3番は「肩たたこう♪」…の部分を児童と一緒に作って、最後は全部繋げます。

替え歌を児童が考えるのが難しそうであれば、教師が作っても良いと思います。

①「幸せなら手をたたこう」を歌う。

②替え歌の説明をする。

先生
先生

今日は「幸せなら手をたたこう」の歌詞を変えてみよう!『幸せなら手をたたこう♪』の手をたたくところを変えるよ!
1番はそのままで、2番から5番までをみんなでつくるよ。

③シンキングタイム、歌詞の決定。

先生
先生

手や足以外にも鳴らせそうなところあるよね、音がなくても動きがあればいいよ。ちょっと周りの人と考えてみよう!

→ジャンプ、お尻をたたく、あくび、1回転する が出たとする。

歌詞動き・教師の掛け声
ジャンプしようぴょんぴょん!
お尻たたこうぺんぺん!
あくびしようふわぁぁぁ…
回転しようくーるりん!

④動きの確認、最後は全部繋げる。

先生
先生

最後はぜーんぶ繋げるよ!『幸せなら全部しよう♪(手をたたいてお尻を叩いてジャンプしてあくびをして回転する)』

動きの代わりにすずやタンバリンを使って列ごとに鳴らしていくのも面白いですね♪

音に合わせて (特に1・2年生におすすめ)

時間
10分~

🎹道具
ピアノまたはCD(、児童の椅子)

📖共通事項
速度、強弱、拍 など

✨おすすめ使用例
「拍」の学習の前後、リズムや音価(四分音符、四分休符など)の学習の後、鑑賞の前後

簡単なリトミック的活動です。拍や速度を体感的に学べます。

1年生なら「さんぽ」や「行進曲」(チャイコフスキー)、「ラデツキー行進曲

2年生なら「ミッキーマウスマーチ」、「トルコ行進曲」、「エンターテイナー

などの前後がおすすめです。

(⓪教室内を動き回るので、必要に応じてグループ分けをする。以下はグループ分けした前提で説明します。)

①Aチームは椅子取りゲームのように椅子を並べ、円の外側に立つ。Bチームは教室後方に椅子を並べて座る。

②説明

先生
先生

今から先生が音楽を演奏します。Aチームは音楽に合わせて椅子の周りを歩きましょう。Bチームは誰が一番音楽に合った歩き方をしているか、見ていてね。

③拍感がしっかりした曲を演奏(CDでもよい)する。

④演奏終了。いいな!と思った人の紹介。

先生
先生

Aチームは近くの椅子に座りましょう。Bチームの皆さん、みんなを見ていて誰が1番音楽に合った歩き方をしていたかな?じゃあ…○○さん!教えて!

児童
児童

△△さんがよかったとおもいます。

先生
先生

そうなんだ!どうしてそう思ったの?

児童
児童

歩き方が音楽に合っていたから!

先生
先生

なるほど!音楽に合っていたということは、拍をよく聴いて、拍に合わせて歩くことができていたんだね。すごいね!

発展させるには…

活動自体に慣れたら、強弱速度の変化をつけるのがおすすめ。鑑賞にも役立ちます◎

「次は何かを変えてみるよ。気付いた人は歩き方も変えてみるといいね!」などの声掛けをすると良いでしょう。

BINGO(特に2年生におすすめ)

時間
5分~

🎹道具
なし

📖共通事項
リズム、拍 など

✨おすすめ使用例
「BINGO」の学習後、導入

「B、I、N、G、O」のどこを手拍子にして、どこを歌うかを変えてみよう!という活動です。

⓪「BINGO」を歌えるようにする。

①概要の説明

先生
先生

BINGOはBから順番に、歌わないで手拍子をするところが増えていく歌だね。今日はその手拍子をするところを変えてみます。

②板書(例)・教師による実演

先生
先生

文字があるところは歌うところ、×は手拍子をするところです。

例えばこれは、ビー、アーイ、ぱんぱんぱん(手拍子)となりますね。

④児童も一緒にやってみる。CDに乗せて一緒に歌う。

⑤他の組み合わせでもやってみる

例えばこんな感じ。

発展させるには…

その1 即興音楽づくり

その2 ワークシートで音楽づくり

→長くなるので今回は割愛しますごめんなさい!どちらもかなりおすすめなので、別記事にしました!

茶つみ (特に3年生におすすめ)

時間
5~10分

🎹道具
なし

📖共通事項
リズム、拍、フレーズ など

✨おすすめ使用例
「茶摘み」の学習後、導入

共通教材の扱いって難しいですよね…。

でも、これなら簡単に楽しんで学ぶことができます。かなりおすすめです!

言葉だと伝わりづらいので、スライドを見ながら読んでいただけると良いかと思います。

▶▷▶【そのまま使える!「茶つみ」グーグルスライドはこちら
パワーポイントに変換できます!(ファイル→ダウンロード→Microsoft PowerPoint)

⓪「茶つみ」を歌えるようにする。

①休符の部分に注目させる。

先生
先生

楽譜や歌詞を見ながら聴いてほしいんだけど、この曲は何か所か切れ目があります(フレーズ)。どこで区切れるか後で教えてね。ではCDを流します。

CDを聴いて答えさせる。「四分休符」が2個あることを確認する。

②休符で手拍子をする。

先生
先生

さっき確認した四分休符のところで、手拍子を入れてみようか。ちょっとやってみるね。

教師の模範演奏→児童も一緒に実践

③拍をももで、休符は手拍子で

先生
先生

さっきのはみんな簡単にできたね。よく休符を感じ取れていました!じゃあ、茶つみの『拍』は分かる?拍に合わせて太ももを叩いてみようか。

拍を確認し、ももを叩く。

先生
先生

基本は拍に合わせて太ももを叩きます。そして、休符がきたら手拍子!やってみよう!

④もも→手の順で叩く。(非常に分かりにくいのでスライドをご覧になることを推奨します。【再掲「茶つみ」グーグルスライドはこちら

拍に乗せて1,2,1,2…の要領で太もも、手、の順番で叩いていきます。

休符が来たら手拍子を2回。

その後はまた太もも、手の順で叩きます。この時、表拍が手拍子、裏拍が太ももになるはずです。

次の休符が来たら今度は太ももを2回叩く。

その後は手(裏拍)、太もも(表拍)の順に叩きます。これを最後まで続けると手拍子で終わるはずです。

発展させるには…

だんだん速くするのがおすすめ!

1回目はゆっくり、2回目は少し速度を上げて、3回目はもっと上げて…と、少しずつ速くしていきます。

1番はゆっくり、2番は速くなど、歌詞で速度を変えてみるのも面白いですね♪

番外編 YouTube「あっこ先生のリズム教室」

時間
5~10分

🎹道具
小物打楽器(なくてもできる活動もたくさんあります!)

📖共通事項
リズム、拍 など

✨おすすめ使用例
楽器を使った活動の前後、盛り上げたい時、導入

こちらは本当にいつでもどの学年でも使えておすすめです!!

ぜひ児童のレベルに合ったリズム遊びを探してみてください。

私は1,2年生にタンブリン(タンバリン)やカスタネットの演奏方法を教えた時に使いました。

あっこ先生のリズム教室

まとめ

今回は、時間が余りがちな低学年の音楽で使える小ネタをご紹介しました!

後日、指導案や追加のスライドも用意したいと思っています!
児童の実態に合わせて上手く活用していただけたらと思います。

音楽分からん!アイディアがない!相談できる人がいない!時間もない!

ほんの少しでも、そんな先生方のお力になれますように。

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